ニホンジカが利他的行動、つまり自己を犠牲に仲間を助けたりする動物なのをご存知でしょうか。
当時の心境は自己紹介に詳しく書いていますが、僕はそのニホンジカの自己犠牲的な場面に遭遇したことがきっかけで、一瞬にして狩猟・自然の世界に惹き込まれました。
山へ忍び猟という手法でシカ狩りへ行くとその習性を少し経験できるのですが、彼らは自らの危険を冒してまで仲間に侵入者の存在を鳴いて知らせたり、たとえ死の際でも仲間に向けて「ここは危険だ」という鳴き声をあげます。
一方でキョンはブヌン族の狩猟の先生から聞いて知ったのですが、鹿とは逆で、自分が危険な立場に立つと仲間を呼ぶ鳴き声をあげているんだそうです。そして実際に仲間が集まってくるので、キョン狩りの時はその鳴き声を真似て周囲のキョンをおびき寄せます。
これを先生から聞いた時、キョンは群れで行動する鹿と異なり単体生活だし、あんな異常にジタバタ逃げ惑う臆病な動物が本当に助けになんか来るのか、他の動物の習性で聞く好奇心とか偵察で集まって来るんじゃないか…など生意気にもブヌン族の持つキョンとの数千年の知恵に対して少し勘ぐってしまいました。単に「鹿と真逆の行動をとる」と捉えれば、それもおかしなことではなく、ありえるんだよなって。臆病だからこそ、いざとなったら一緒に戦おうとする遺伝子が組み込まれてるのかもしれないって。
なぜなら台湾のキョンの場合、天敵のいない千葉のキョンと違って野犬とかテンに襲われるんですね。キョンが少なくなったのはこいつらに襲われたせいだと言われているぐらい。つまり敵が人間じゃどうしようもないかもしれないけど、野犬やイタチだったら共闘すれば追い払えたりするのかも。。。
あぁー、実際そんなことがあるのか先生に聞けなかったなぁ。。。><
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